わたしのママ

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わたしのママは、去年の1月9日に亡くなった。



きれいだし、おもしろかったし、



わたしはママのことが大好きだった。













ママはいつもわたしのことを応援してくれた。



なにかしたいことがあるときはいつだって、



「やりたいことやりなよ!」って、背中を押してくれた。













みんなに言うと少し驚かれるけど、



ママは、「なにかをしろ」とか「するな」とか、



そういうことを、一切わたしに言わなかった。











「生きてるだけでいいんだから。」





「呼吸してるだけでいいんだから。」











わたしはママに、そう言われて育ってきた。













ママはモデルの仕事をしていたり、



銀座でクラブのママをしていたりした。









(写真は全部2年前、ママが47歳のとき)







いつもきれいに着飾って仕事に行くママが、



わたしはとても自慢だった。














今でも、銀座で着物やドレスを着たホステスさんたちを見ると、



なんだかとても懐かしい気持ちになる。













ママが亡くなったあと、



一番手伝ってくれたのは、銀座の人たち。















昔、同じ店で働いていた女の子や、お客さんが、



遺品整理だとか、相続の手続きだとか、



いろんなことを手伝ってくれた。













そういう詳しいことは、



身内よりも銀座の人の方が知っていたから、



あの人たちがいなかったら、本当に困っていたと思う。

















だから今でも、銀座の人には感謝してる。













あれから1年たったけど、



さびしいときも、悲しいときもある。













大好きだったから、



立ち直るには、まだ時間がかかると思う。













悩むときもあるし、迷うときもある。













それにわたしは、



みんなが思うほど、強くなんてない。













でも、



困ったときは、心の中でママに相談する。













そしたら、昔みたいに、ママが答えてくれるから。











「やりたいことやりなよ!」







「これ、すごくいいよ!」







「大丈夫だよ。」







「そよならできるよ。」







「生きてるだけでいいんだから。」







「大好きだよ。」






って。