わたしのママ
☆
わたしのママは、去年の1月9日に亡くなった。
きれいだし、おもしろかったし、
わたしはママのことが大好きだった。
ママはいつもわたしのことを応援してくれた。
なにかしたいことがあるときはいつだって、
「やりたいことやりなよ!」って、背中を押してくれた。
みんなに言うと少し驚かれるけど、
ママは、「なにかをしろ」とか「するな」とか、
そういうことを、一切わたしに言わなかった。
「生きてるだけでいいんだから。」
「呼吸してるだけでいいんだから。」
わたしはママに、そう言われて育ってきた。
ママはモデルの仕事をしていたり、
銀座でクラブのママをしていたりした。
(写真は全部2年前、ママが47歳のとき)
いつもきれいに着飾って仕事に行くママが、
わたしはとても自慢だった。
今でも、銀座で着物やドレスを着たホステスさんたちを見ると、
なんだかとても懐かしい気持ちになる。
ママが亡くなったあと、
一番手伝ってくれたのは、銀座の人たち。
昔、同じ店で働いていた女の子や、お客さんが、
遺品整理だとか、相続の手続きだとか、
いろんなことを手伝ってくれた。
そういう詳しいことは、
身内よりも銀座の人の方が知っていたから、
あの人たちがいなかったら、本当に困っていたと思う。
だから今でも、銀座の人には感謝してる。
あれから1年たったけど、
さびしいときも、悲しいときもある。
大好きだったから、
立ち直るには、まだ時間がかかると思う。
悩むときもあるし、迷うときもある。
それにわたしは、
みんなが思うほど、強くなんてない。
でも、
困ったときは、心の中でママに相談する。
そしたら、昔みたいに、ママが答えてくれるから。
「やりたいことやりなよ!」
「これ、すごくいいよ!」
「大丈夫だよ。」
「そよならできるよ。」
「生きてるだけでいいんだから。」
「大好きだよ。」
って。
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