わたしを心配する人へ

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人の助言って結局は、


不幸にならないため、


失敗しないためにある。










恐れていることが、起きないため、



起きて欲しくないことが、起きないためにある。












「やめときなさい。」


「こうしなさい。」 








ママが亡くなったあと、

いろんな人から、いろいろ言われた。












だけど、わたしに、そんな助言、



すごくお門違いだと思った。

















なぜって、もうとっくに、


あなたが心配する以上のことが、


起きてしまっているから。

















「これは善い」



「それは悪い」










生き方の「善い」「悪い」を語るのは、



人生の政治論争みたいだ。










そんな政治は、


いつどんな時でもしたくない。






疲れるだけだし、


そこに意味も終わりもないから。























特に大切な人を失ったあとには。













あなたが心配すること、


それは本当にささいなこと。













そんなことを議論する気力は、ない。












私は、将来困ってもいいし、


お金が全部なくなってもいい。











後悔してもいいし、


絶望してもいい。














そんな小さなこと、怖くない。













正直、わたしにもう、


怖いものなんて何もない。


















だってもう、


この世で一番失いたくなかったものを、


失っているから。














だってもう、


失ったら生きていけないと思っていたものを、


失っているから。













だってもう、


この世で一番起きて欲しくなかったことが、


起きてしまったから。














だってもう、


この世で一番恐れていたことが、


起きてしまったから。



























そして、それは、




















「大丈夫」だったから。